∞ ∞ ∞ 資産税 ∞ ∞ ∞

 平成26年度の資産税の税制改正のうち、皆様に特に関係するもの4つをご紹介します。

 

● 相続税の増税

平成27年1月1日以降の相続について相続税の課税対象者の拡大及び相続税の増税が開始されます。

 

● 医療継続に係る相続税・贈与税について、納税猶予等の創設がなされます

(移行計画認定制度執行日以後適用)

相続人が持分の定めのある医療法人の持分を相続又は遺贈により取得した場合、その法人が新たに法定される移行計画の認定を受けた医療法人であるときは、移行計画の期間満了まで相続税の納税を猶予し、持分を放棄した場合には、猶予税額を免除する制度が導入されます。

また、出資限度額法人で出資者が持分を放棄したことにより他の出資者の持分が増加することで、贈与を受けたものとみなして当該他の出資者に贈与税がかされる場合についても同様な税制が導入されます。

一見良さそうに感じるのですが、この制度を適用するための詳細な要件が決まっていません。単純に持分の定めのない医療法人に移行する場合において、出資者の親族等の相続税又は贈与税の負担が不当に減少する結果となると認められるときは、その医療法人に贈与税課税が生じることになっています。それが免除されるルールがありますが、その条件は特定医療法人や社会医療法人への移行する条件と同じであり相当困難です。相続税が払えないときの、最後の手段ととらえて、安易な期待は禁物です。

 

● 住宅の小規模宅地等の判定の基準が明確化

小規模宅地等の特例とは、一定の要件を満たした土地については、相続税評価額を大幅に減額できる制度です。この制度のうち、以下の2点が平成26年1月1日から明確化されました。

 

① 二世帯住宅の取扱い

一棟の二世帯住宅に被相続人及びその相続人たる子供が各独立部分に居住していた場合、区分所有登記をしていなければ被相続人及びその子供が居住していた部分を合わせて被相続人の自宅として小規模宅地の対象となります。(共有登記)

 

一方、区分所有建物である場合には、二世帯住宅のうち、被相続人の居住の用に供されていた部分のみが自宅の小規模宅地等の対象となり、相続人たる子供の居住部分は対象外となります。

つまり、同じ利用状況の二世帯住宅でも、一棟で共有登記するか、区分登記するかで、評価減の金額が変わってくるということです。登記をする際は十分注意してください。

 

② 老人ホームへの入所と自宅の判定

 老人ホームに入所したことにより被相続人の居住の用に供されなくなった家屋の敷地について、これまで終身利用権を利用した老人ホームへの入居の場合は自宅の小規模宅地の対象にならないとされていましたが、介護が必要でかつ、貸付られていなければ対象となります。

 

● 相続で取得した土地売却についての譲渡所得税の課税強化

平成27年1月1日以後に開始する相続・遺贈により取得した土地についての相続税の取得費加算制度が変わります。

この制度は、相続等により取得した土地等を、相続税の申告期限から3年以内に譲渡した場合、納付した相続税の一部を、譲渡所得税を計算する際、経費として算入できる制度です。この経費とできる相続税の計算がより制限されます。

土地等を譲渡した場合、譲渡所得の金額の計算上、取得費の加算する金額は、相続したすべての土地に対応する相続税相当額から、その譲渡した土地等に対応する相続税相当額に縮減されます。

改正前: 相続税×その人が相続した全ての土地等の評価額/その人が相続した全財産の評価額
改正後: 相続税×その人が譲渡した土地等の評価額/その人が相続した全財産の評価額

 

(具体例)

 

Aさんが納付した相続税        1億円

Aさんが相続した全財産の額      5億円

Aさんが相続した全ての土地等の額   2億円

Aさんが相続した土地のうち、今回譲渡した土地の相続税評価額 5000万円

 

(改正前)

(改正後)

1億円×2億円/5億円

=4,000万円

1億円×5000万円/5億円

=1,000万円

 

このように、経費とされる金額が小さくなります。その分だけ土地の譲渡所得税は増加します。

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