気づき通信 平成29年03月医業

医業関連職種における初任給の推移

 

人事院が毎年行っている調査結果から、医業関連の職種別に直近5 年間の初任給の推移をまとめると、表1のとおりです。

平成28 年の初任給は、看護師と薬剤師が2年連続の、准看護師は3 年連続の増加となりました。いずれも直近5 年間では最高額です。また、診療放射線技師は2 年ぶりの、医師と栄養士短大卒は3 年ぶりの増加になりました。栄養士大学卒は増減を繰り返しており、28 年は減少しています。

次に直近5 年間の平均をみると、医師が40万円台で最も高く、薬剤師と看護師が20 万円台で続いています。以下、診療放射線技師、准看護師、栄養士が20 万円未満となりました。

 

同調査から、初任給の改定状況をまとめると表2 のとおりです。

 

調査対象全体で、平成28 年に初任給を増額した割合は大学卒で31.0%、高校卒で31.7%となっています。

大学卒は2 年連続の増加です。一方、初任給を減額した割合は大学卒、高校卒ともに低くなっており、28 年にはいずれも0.4%になりました。

 

新卒人材の採用が難しい状況が続いていますので、採用のために初任給を引上げる医療機関は、今後も増える可能性があります。

年齢階級別 医療機関の役職者給与平均支給額

 

 

《病院長・副院長は150 万円を超える》

 

人事院が毎年行っている調査結果から、病院長、副院長、医科長、薬局長、総看護師長、看護師長の平成28 年4 月分給与の平均支給額をまとめると右表のとおりです。

 

きまって支給する給与の平均(表中の計の部分)をみると、病院長が170 万円を超え最も高くなりました。副院長は150 万円を超え、医科長は100 万円を超えました。

薬局長と総看護師長は50 万円を超えています。

 

 

《27年度より増加した役職が多い》

 

27年度の結果と比べてみると、病院長と副院長は2%程度の増加、医科長は4%の増加、その他、看護師長は1%の増加となりました。薬局長と総看護師長は0.1%の減少となっています。前年度よりも増加した役職が多くなっています。

 

役職者給与に関する公的データは多くはないため、ひとつの目安として活用されてはいかがでしょうか。

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