気づき通信 平成29年05月企業

 

 

電力・ガスの自由化 水道光熱費節約の検討のすすめ

 

5月は3月決算のピークです。当事務所も3月決算のお客様の決算書を作成しチェックさせて頂きました。

チェックしている中で「あれっ?」と思ったのが、水道光熱費が下がっている会社の決算書です。

その会社は水道光熱費が相当なウエイトを占める事業会社なのですが、約7%下がっていました。元が大きいので結構大きな金額です。理由を尋ねてみますと、新電力に契約を切り替えたとの事でした。

 

≪電力購入の自由化、都市ガスの自由化≫

 

以前からすすめられていた電気の小売りが拡大され、2016年4月から電力の自由化が一般消費者にまで広げられました。

単純にいえば、従来の電力会社の他に、自社発電所で発電したり、他の企業の余剰電力を買取り、それを小売りしたりする等という新会社です。全国では既に500社ほどの小売電力会社が誕生しているとの事。

 

実際には契約と請求の付替えだけですので電気配線等をやり直す必要はありません。

当然ながら、新電力会社との電気代の契約の仕組みを変える事(基本電気料や使用料の単価等)により、単純に言えば九電なら九電の電気配線を通じて新電力会社から電気を買うという仕組みです。

 

一般家庭よりも電気を大量に且つ最高使用料が日中で大きく変動するような大きな企業の方は当然ながらメリットが大きい。都市ガスなども新電力の有力な供給者です。

一方、電気代だけではなく都市ガスの自由化も2017年4月から始まりました。

つまり、電力会社が都市ガスの方へ逆に算入していくわけです。

 

私個人の家庭でいえば、ガス・電気のセット割引の案内書がガス会社からも電力会社からも来ていました。このように電気ガスの自由化で、ある程度の値引きが始まった事はありがたい事です。

 

思い出してみれば、電電公社(NTT)の時代から長距離電話の自由化が始まり、今は長距離電話の料金についてあえて意識しないような時代にまでなりました。

このような事がガスや電気の世界でもある程度起きてくれればユーザー側としてはありがたい事です。

 

御社も機会があれば検討してみることをお奨めいたします。

 

 

 

 

 

クラウド会計とスキャナーの連動

 

個人・零細企業の会計帳簿の自動作成の時代へまた一歩近づきました。freeeやマネーフォワードなどが「経理処理にクラウド会計を!」と個人事業者や零細企業の企業創業者に広く広告を打っています。

 

会計処理が完全に自動化できれば、会計の事に詳しくない個人事業者や零細企業、新規の企業創業者には会計に時間を使う必要がないわけですので大変便利です。ところが残念ながら、まだそこまではいっていません。

今のところ自動化できている事は、銀行口座の通帳データやクレジットの決済記録等インターネットを通じてクラウド会計の中にデータで読み込むという所までです。銀行口座への入金データ(売上や売掛金の回収取引)や銀行口座からの出金データ(経費等の支払取引)、クレジットカードでの支払(支払データ)等は一定の設定をすれば自動で会計処理ができます。

 

しかし、交通費等の領収書等の処理、あるいは請求書が送られてきたものの処理(買掛金の計上)、会社の売上で銀行預金に直接入金するものではなく現金でもらうもの、請求書を送ってもらうもの等の処理は残念ながら請求書や領収書、あるいは売上の記録を見ながら手作業で処理しなければなりません。

 

この程、freee会計が発表したデータによりますと、富士ゼロックスと提携してスキャナーで請求書や領収書を読み取り当初の一定の設定が終わるとAIを設定してfreee会計に取り込めるというサービスが出来るようになったとの事で、ゼロックスの複合機でスキャンしたレシートや領収書のデータをfreeeのファイルボックスに自動で格納するサービスとのことです。定型サイズのレシートや領収書は原稿送りの機能で、サイズの異なるものは原稿ガラスに一括で並べてスキャンし、画像がOCRで正しく読み取られれば自動仕訳で「現金出金」の入力業務は完全に無くすことが可能になるとの事です。

 

今、飲食店等での代金回収は、クレジットカードをお客様が使用した場合、そのデータがクレジット会社に届き、さらにクレジット会社からそのまま会社の会計データに取り込める形になっています。

この方式が進めば、特に入力指導等を受けなくても、ラクにデータ入力の自動化ができるようになります。そのようなデータをもらうためにどの程度の費用がかかるかは今の時点では分かりませんが、随分ラクになり広がっていく事でしょう。期待したいものです。

 

銀行がこのようなfreeeやマネーフォワードを使うように進めています。銀行からデータをもらうときに一社あたりに一定の金額がかかるとすれば、二行、三行も銀行取引をするよりも、一行3,000円といえども、経理が助かるという事になるわけです。

クラウドに情報を入れる前の交通整理が出来ればかなり効率的に使えると思います。

銀行の口座を増やさない、給与計算や請求書も同じクラウドシリーズを使う、クレジットカードの種類は必要最低限にする、クレジットカ-ドの引落口座は事業用にする等です。

 

 

 

 

 

業種・事業所規模別の夏季賞与1人平均支給額

 

そろそろ夏季賞与の支給時期を迎えます。ここでは賞与支給のための参考資料として、厚生労働省の調査結果から、業種別に事業所規模5~29人と30~99人の事業所における平成28年の夏季賞与について、支給労働者1人平均支給額(以下、1人平均支給額)などをご紹介します。

 

≪平均では27年に比べて増加≫

主な業種別に1人平均支給額などをまとめると、以下のとおりです。5~29人規模の調査産業計は約26万円で、27年に比べ2.7%の増加となりました。30~99人規模は約31万円で、0.8%の増加に

なりました。きまって支給する給与に対する支給割合は、どちらの規模も1ヶ月分程度で、2ヶ月分以上となる業種はありませんでした。

 

平均支給額は、70万円台の業種から10万円未満の業種まで金額に大きな開きがあります。また、平均支給額の前年比をみると、5~29人規模では、27年に比べ減少した業種の方が多く、30~99人規模では27年よりも増加した業種が多くなりました。支給事業所数割合についても、100%の業種がある一方、30%台にとどまっている業種もあり、業種や規模によって大きな違いがみられる結果になりました。今年はどのような結果になるでしょうか。

 

 

 

 

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