気づき通信 平成31年04月特別号

 

 

令和元年

 今月は、よくいわれている「平成最後」の4月です。

 しかし、今年4月の新入社員は令和元年入社組と言われるようになるだろうな・・・。

 日経新聞が改元で政治・外交・経済何かがかわる予感と一面で報道していましたが、どうなるでしょうか。

 小渕さんの「平成」の発表をテレビで見たときの自分と、「令和」をi-Phoneでみたときの自分とは明らかに違います。30歳年をとっているだけではなく、時代も環境も変わっています。

 昭和63年末から64年はじめの昭和天皇の御病気、そして崩御という御苦しい雰囲気の「昭和から平成」のあの時と比べて、「平成から令和」の今回は、明るく気楽な世相です。

 一方、日本の経済と言えば、前の時は平成バブルの真っ最中。皆さん経済的に幸せでした。今回は停滞が30年続き、世界の中で日本の地位が落ち続けている。高齢者社会、老齢破綻の記事などが雑誌のテーマにおどっています。

 私どもの仕事も最近はダラダラと同じことを繰り返して行っている気がします。

 30年間に電卓、PC、インターネット、スマートフォン、タブレットと私ども会計事務所が使う道具は大きく変わったはずですが、さて、一人当りの生産性は上がったのかと言えば実感がありません。間違いなく平成初めの時よりも“生活の質”は良くなっていますが・・・。

 平成元年にベルリンの壁が壊れて東西冷戦が終わった時、「これからは平和の時代だ。戦争のない時代はデフレになり、生産者には地獄、消費者には天国の時代がくる。技術革新が進む」と予言したのは長谷川慶太郎さんでした。中国の発展・経済成長を予言して、上海にまで生活の本拠を移されたのはお金の神様邸永漢さんでした。そして、「経済的独立」という言葉を考えさせてくれたのが橘玲さんでした。

 今後、世の中はどうなるのでしょうか。

 私個人のことで言えば、30年前の夢はたくさんあり血気さかんだが、知恵もお金もなかった時に比べて、今は事務所の人にもお客様にも恵まれていますが心境は全く違います。良い意味でも悪い意味でも、堅実になっているといっていいのでしょう。

 はっきりと分かっている世の中の流れ。

① ITがAIなど加速度的に向上していること

② 高齢化と経済格差がますます進むこと

 人生100年時代。許される限り働き、少しでも世の中の役に立つことが使命だということです。 大きな時代の流れを見誤らないようにしていきたいと改めて思います。

PS 皇太子殿下は59才で次の天皇になられるのですね。

 昭和天皇は25才、平成天皇は55才で天皇の位につかれています。

ふるさと納税

 今年6月からふるさと納税のルールが少し変わるのでまとめてみました。

 私はふるさと納税の制度が出来た時から使っていて、最初は、私の出身地である佐賀県と鳥栖市へふるさと納税をしました。

 その頃は返礼品など考えていませんでしたが、佐賀県からは県知事の礼状と高校生の書道部が書いた本のしおりが送られてきて、鳥栖市からは何もありませんでした。別に返礼品を期待している訳ではありませんから気にもなりませんでした。

 久留米市にふるさと納税した時は、ブリジストンの工場があるということでゴルフボールがもらえて、たまたまドライブで通りかかった北海道の山村で全校生徒34名の小学校の運動会を見て感激し、その村にふるさと納税をしたら、山菜の漬物をもらいました。

 ふるさと納税が盛んになってきたのは、ふるさと納税をする側では御礼の品がもらえるためです。その気持ちはよく分かります。

 税務署や市役所にどんなに税金を払っても「ありがとう」と一言も言われる訳ではなく当然の顔をして税金を持っていきます。

 少なくとも税務署は税務調査などしながら努力して税金を持っていくのですが、市役所は税務署に出した所得税の申告書の数字を写して勝手に税金を決め、通知書を送ってきて税金を取ろうとします。

 江戸時代の言葉に「胡麻の油と百姓は絞れば絞るほど取れる」があります。官僚は何の努力もなく税金がもらえるとでも思い上がっているのでしょう。

 今ふるさと納税で、努力をしない大都市の税収が減ったため、頑張っている田舎の市町村に対して文句を言っています。

 それも法律で規定するのではなく、大臣が口で指導するだけです。財政事情が苦しくやっとの思いで頑張っている田舎の市町村をいじめることを一生懸命やっています。

 市町村は熱心です。背に腹は変えられません。少しでも税金が増えるのであれば、それは努力しますよね。

 商売をする人であれば分かると思いますが、少しでも利益を増やすために涙ぐましいまでの努力をされていることだと思います。そんな努力をしている市町村にクレームを付けるのはどうかとは思いますが、法律を変えて、ふるさと納税でもらった金額の30%以上の返礼をしてはいけない。返礼品は一般的な商品ではなく、その地方自治体でとれる農業漁業、工場製品でなくてはならないという規制しました。

 ただ、市町村もだらしないなと思うことは、当時私がふるさと納税をお客様に紹介し、事務所ニュースで言い始めた頃は、地方自治体の3割位しか返礼品をしていませんでした。

 ふるさと納税は、法律的にいうと手続きが大変面倒です。

 まず、ふるさと納税をしたいと思う市町村に納税したいと申出をし、次に市町村から振込用紙が送られてきて、銀行や郵便局などで振り込み、入金の確認ができたら市町村からふるさと納税を受け取ったという領収書が送られてきます。(送金の控えでは認められません)

 当初、地方自治体もそういう面倒なことをしたくなかったので、やっていなかったのでしょう。

 Yahoo!や楽天などがふるさと納税のポータルサイトのホームページを作り、そのホームページを通じて上記の手続を代行するようなシステムを開発してからふるさと納税が盛んになりました。

 私の想像ですが、ふるさと納税でこういう御礼がもらえますよというホームページもYahoo!や楽天などの業者が積極的に市町村にすすめて作ってくれているのでしょう。

 また、Yahoo!や楽天などはマスコミやインターネットを通じてふるさと納税をすすめるような活動をしています。地方自治体も初めから真剣にやっておけば良かったのにな、と思います。

 さて、どのように変わるのでしょうか。

 6月から規制を満たさない一部の市町村への寄付は税法上「ふるさと納税」とは認められなくなります。

 今回のふるさと納税の規制は、さきほど書いた返礼品の規制だけではなく、輸送費やYahoo!や楽天などに支払っているふるさと納税のための広告宣伝費、ポータルサイトの代行手数料(寄付された金額の大体10%程度だと言われているようです)等を合計して寄付金額の50%を超えてはならないとしています。

 当然ながら、マスコミで話題の有利な返礼品の市町村へは5月までに振り込むことと6月以降は確認(おそらくふるさと納税のポータルサイトで対応するとは思いますが)してから寄付する事になるのでしょうね。

 我が事務所の所得税の確定申告の例でいうと、一人で100箇所以上にふるさと納税をされている方が4名いらっしゃいます。

 確定申告にはふるさと納税の市町村からの証明書を付ける必要がありますので100枚も証明書が集まると分厚い厚さになりますので直ぐに分かりますが、それだけの所得を上げるためには大変な努力をされていると思います。

 総務省の人たちはそのような苦労もなく、税金は絞れば絞るほど(消費税率を上げたり、所得税率を上げたりする)取れるとでも思っているのでしょうか?

この議論には大変不愉快な気がいたします。

 最後に、ふるさと納税のネックの1つとなるのは、その年の所得が決まらないと納税額が分からず、最高いくらまでふるさと納税ができるのか、つまり、ふるさと納税による実質的負担が2,000円で済むのかの限度額が決まらないことです。

 しかし、サラリーマンの方や、ある程度安定した事業を営んでいる方々などは大体の所得の目安がつきますので、ふるさと納税の限度額が早目に分かります。

 表をつけていますので、参考とされてください。

ふるさと納税でできる限度

課税所得 ふるさと納税最高額
100万円 26,000円
200万円 52,000円
300万円 77,000円
400万円 117,000円
500万円 146,000円
600万円 175,000円
700万円 213,000円
800万円 243,000円
900万円 273,000円
1,000万円 358,000円
1,500万円 535,000円
2,000万円 816,000円
3,000万円 1,223,000円
4,000万円 1,630,000円

 気をつけて欲しいのは、上記の「課税所得」は給与の金額ではないということです。

 毎年所得税の申告をされている人は、所得税の確定申告書に事業所得などから、社会保険料や医療費控除、扶養家族控除などを差し引いた課税所得という欄があります。

 年末調整で終わりのサラリーマンの方は、給与所得の源泉徴収票を見てください。

 給与所得控除後の金額(例 6,752,400円)から所得控除の額の合計額(例2,535,068円)を差引いて課税所得4,217,332円(正確には千円未満切り捨て)を求めます。

相続人が海外に住んでいる場合の

相続手続き

 皆様の中で、子供が海外に住んでいる方もいらっしゃると思います。相続人が海外に住んでいる場合の相続手続きは厄介です。

 親が亡くなって相続手続きをする場合は、相続人全員で財産の分け方を話し合い、分け方が決まったら、その内容を記載した「遺産分割協議書」を作成します。

遺産分割協議書は、不動産の名義変更や、金融機関の解約手続き等に使用しますが、相続人全員が署名・実印を押し、印鑑証明書を一緒に添付します。

 しかし、海外に住んでいる相続人は、印鑑証明書が添付できません。海外には印鑑登録という制度がないからです。

 そこで、海外に住んでいる相続人は、領事館や大使館で印鑑証明書に代わる「サイン証明」をもらいます。これをもらうには、あらかじめ作成した遺産分割協議書を領事館に持ち込み、領事の面前でサインをします。そのサインが間違いなく本人のものと証明するために「サイン証明」を発行してくれます。この証明書と、持ち込んだ遺産分割協議書と綴り合わせ割印を押してもらい、日本に居る相続人に郵送します。

 住んでいる場所から領事館が遠い場合は、大変です。場所によっては飛行機で行かなければいけない場合もあります。

 また、遺産分割の話し合いも海外からでは、集まるのも大変です。

 これを回避する方法は、公正証書遺言書を作成しておくことです。公正証書遺言書があれば、相続人全員の印鑑証明書がなくても相続手続きができます。

 この方法は、海外だけでなく、遠方に住んでいる相続人がいる場合も有効です。ご家族の遺産分割の話し合いや相続手続きの負担を減らすことができます。

 気になる方はお気軽にご相談ください。

(注)海外居住者が不動産を相続する場合は、住所を確認できる「在留証明」が必要です。

(注)金融機関の相続手続きについては、公正証書遺言書に遺言執行者が指定されている場合は、遺言執行者の署名・押印で手続きできるところが多いですが、金融機関によって取扱いが違うため、別途書類が必要になる場合があります。

1.国外財産調書

 日本に住んでいて、国外に財産5,000万円以上持っている人は、国外財産調書を税務署に提出する義務があります。罰金なども厳しいので平成29年末は36,600人が提出したとのことです。(日本の証券会社を通じて海外の国債や株式などをもっている部分は対象外です。)

2.海外の居住者が日本国内の株式などを相続する場合は、その時価と株式の取得価額との差額について国外転出時課税という所得税が課せられます。(1億円以上のケース)

IT化は、非効率?

ITツールの導入活用目的を明確に! 

 IT化しても業務は全く変わらず、逆に手間が増えている会社もよく見られます。

 ある会社で、稟議書を電子データで回覧している会社がありました。

電子データであれば、担当者はどこでも承認することができるので、効率化できているように感じますが、紙ベースの時よりも時間がかかっているそうです。

 理由を聞くと、回覧人数が多くなりすぎて、すべての人が回覧・承認するまで時間がかかっているということでした。紙ベースで回覧する場合は、必要最低限の人しか回さなかったのに、電子データにするとうちの部署も見たいなどの話が出て、回覧者が増えてしまったそうです。

効率を上げるために、電子データにしたのに本末転倒ですよね。

 電子データにした本来の目的は、業務の効率・時間短縮させることだと思います。改善するためには、承認する人は紙ベースと同じ人数にして、それ以外の人には、承認内容を自動通知で送るように設定すれば、早く承認でき、かつ、たくさんの部署の方にも内容を確認してもらうことが出来ます。

 何か新しいことを始めると、必ず何らかの不具合が発生します。その時に『ITは役に立たない』や『電子化しても意味がない』などの意見が出てきますが、その前にその不具合を回避する仕組みがないか?を考えていきましょう。

他の会社も同じ壁にあたっているはずですから、改善策は用意されています。

 書類のデータ化を進められている会社も多いと思いますが、上記の話を見てもわかるように、データ化することが、業務の非効率化に繋がることがあります。

データ化したものをどういう風に使っていくか?を考えていかなければ、書類をデータ化する手間を増やしてしまうだけですから…。

 同じIT化でスカイプなども便利ですが、非効率になっていないか?注意が必要です。スカイプはネットを通じて離れた場所の人と瞬時に会議が出来るので、移動時間を無くせるいいシステムなのですが、手軽に会議を開けてしまうため、会議回数が増えてしまい、本来の業務の時間を会議が侵食してしまう可能性があります。

 本当の効率化のためには、IT化したことをどう生かしていくか?を考えていくことが一番必要なのかもしれません。


あたまの体操

企業入社問題

 どちらもちょうど1時間で燃え尽きる導火線が2本ある。この導火線はムラのある材質でできているために燃え方に速い部分と遅い部分があり、一定の割合で燃え進まない。この2本の導火線と1個のライターだけを使って、正確に45分を計るにはどうするか。

 4人の人が吊り橋をわたって、夜キャンプに戻る必要があります。彼らは懐中電灯を1つしか持っておらず、電池は17分しかもちません。吊り橋の強度は2人が渡れる程度。4人はそれぞれ1分、2分、5分、10分で吊り橋を渡ることができます。どうすれば全員が17分以内で渡ることができるでしょう。

「幼稚園」入試レベル問題

 答えは『長公認会計士事務所』のホームページでご確認ください♪

 

 

 

 



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