『GoToトラベル』の地域共通クーポンの取り扱いは?
『GoToトラベル』では、令和2年10月1日から旅行代金補助(補助割合35%)だけでなく地域共通クーポン券(以下、クーポン券・補助割合15%)の配布が始まっています。
旅行代金補助は、支払額が少なくなるだけなので分かりやすいですが、クーポン券で会社の備品等を購入し、会社で精算した場合の会計処理はどうなるのでしょうか?
店側と購入者精算側で処理を見ていきたいと思います。
【前提条件】
商品代金 2,200円(税込)
クーポン券利用 1,000円
※クーポン券利用額より購入額が少ない場合
商品代金 880円(税込)
【店側の会計処理】
- 販売時
現金 1,200円 / 売上 2,000円
未収入金 1,000円 / 仮受消費税 200円
- クーポン券精算時
現金 1,000円 / 未収入金 1,000円
【購入者側精算時の会計処理】
- 精算時
備品消耗品費 2,000円 / 現金 1,200円
仮払消費税 200円 / 雑収入 1,000円(消費税不課税)
※クーポン券利用額より購入額が少ない場合
【店側の会計処理】
- 販売時
未収入金 1,000円 / 売上 800円
/ 仮受消費税 80円
/ 雑収入 120円(消費税不課税)
- クーポン券精算時
現金 1,000円 / 未収入金 1,000円
【購入者側精算時の会計処理】
- 精算時
備品消耗品費 800円 / 雑収入 880円(消費税不課税)
仮払消費税 80円 /
※損益上はなにも変わりませんが、仮払消費税分消費税納税が少なくなります。
注意すべき点は、クーポン券部分は相殺されるのではなく、両建て計上する必要があるということです。
『GoToトラベル』は、令和3年1月末で終了予定なので、4か月間だけの処理になりますが、領収書にクーポン券表示が出た場合に慌てないように処理の確認をしておきましょう。
できれば、年明けにはワクチン等が開発されて『GoToトラベル』なしでも旅行客で賑わっているように、コロナが落ち着いていることを願っています。