気づき通信 平成30年08月企業

 

 

高まるクラウドサービスの利用

 

業務の効率化や人材不足への対応などのために、クラウドコンピューティングサービス(以下、クラウドサービス)を利用する企業が増えています。

クラウドサービスとは、インターネット上のネットワークを介してアプリケーションを利用できる仕組みのことです。

今年5月に発表された調査結果(※)によると、平成29年のクラウドサービスの利用割合は50.6%でした。この調査で50%を超えたのは初めてのことです。

 

主なクラウドサービスの種類別利用割合を、26年の結果と比較すると下表のとおりです。

 

29年の利用割合が最も高いのはファイル保管・データ共有で、50.9%となりました。26年と比較すると、データバックアップと給与、財務会計、人事の利用割合が10%以上増加しています。間接業務での利用割合が高まっていることがわかります。

また、クラウドサービスの効果については、非常に効果があった、ある程度効果があったと回答した企業の割合が80%を超えています。

 

 

 

 

 

 

中小企業庁の2018年版中小企業白書によると、クラウドサービスには次の4つの利点があるとされています。

 

① サーバー等の設備を自ら保有することが不要。技術者の常駐も不要。

② 初期導入コストが低い

③ データ連携によっては、予約情報から売上データを生成でき、日々の決算が可能になる。

④ 企業間連携のツールとしてはクラウドサービスの方がやりやすい。

 

一方、インターネット環境に不具合が生じると業務が滞る、セキュリティ対策はサービス運営会社に委ねられている、といったデメリットもあります。とはいえ、コスト削減や業務効率化という観点からすると、資金や人員に限りのある中小企業にとってクラウドサービスは魅力的なツールと言えます。自社の状況に応じて導入しやすい分野から試してみてはいかがでしょうか。

 

【表2】クラウドサービスの一例

(※)総務省「平成29年通信利用動向調査」

全国の常用雇用者数100人以上の企業を対象に約7,300企業を抽出して行われ、平成30年5月に発表された調査です。表は100~299人規模企業のクラウドサービス利用状況をまとめたものです。

 

 

 

 

 

RPAって何?

 

新聞等でよく目にするようになったRPAって何でしょう?

RPAとはロボティックプロセスオートメーション(Robotic Process Automation)の略で、ロボットによる業務自動化を表す言葉です。

 

日本は2060年には2.5人に1人が高齢者である超高齢者社会になることが予想されており、生産年齢人口(15歳以上65歳未満)も1990年代をピークに減少し続けています。工場では、生産性を向上させるために既にロボットなどが導入されていますが、RPAはそれをホワイトカラーの業務に拡大していこうというものです。

 

導入することのメリットは、まず時間削減・コスト改善です。

RPAは単純作業や書類が多い部署のデータ化・データの業務フローを自動化することにより、それに係る時間・コストを削減することが出来るとともに、単純作業や書類整理に費やしていた時間を付加価値の高い仕事に割り振れるようになるため、売上拡大にも寄与することができます。

また、ソフトウエアですので、24時間ぶっ続けで仕事をさせても不満を言うこともありませんし、うっかりミスもせず同じ間違いを繰り返したりもしません。また、変化に対してもルールを書き直してあげれば柔軟に対応することができます。

 

ただ、RPAは万能ではなくデメリットも存在します。

考えられるデメリットは、指示が間違っていると本来エラーとなるものがずっと正しいものとして実行され続けてしまうことや、すべてRPA任せになってしまうので、新しい担当者が当初のプロセスの意味がわからず、仕様を変更できなくなるということもあるかもしれません。

 

具体的な導入事例として、買掛金業務の『請求書情報確認~データ入力~入力データ検証~総勘定元帳への転記』という人間が行っていた一連の流れを、最初にスキャナーで請求書情報を読み込めば『データ入力・検証・転記』をロボットが実施、人間は検証結果のチェックのみとなり、ヒューマンエラーの削減と共に、定型作業時間を65%~75%削減出来るそうです。

買掛金だけでなく、売掛金や棚卸資産・経費精算業務にも効果を出すことができますので、経理の効率化を図ることが出来るようです。

 

インターネットの記事によると、電通がRPAを使って月1万時間を超える時間創出、三菱UFJ銀行でも月8,000時間を削減出来たというのがありました。単純に時給1,000円としても月800万円から1,000万円、年間で9,600万円から1億2,000万円の人件費削減となります。

 

中小企業では、上記のような効果を出すのは難しいかもしれませんが、どの業種も人が集まらないという悩みがあると思います。まったく集まらない人材募集広告にお金を使い続けていくより、現状の人員でまわっていくシステムに投資するというのも一つの考え方ではないでしょうか?

近い将来、夜の間RPAがフル稼働し、朝パソコンを付けたら資料作成が終わっているという時代がくるのかもしれません。

 

 

 

 

 

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※相続のご相談なら長公認会計士事務所 まで

HPアドレス   http://www.chou-acctg.com
電   話  092-731-4640
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気づき通信 平成30年08月医業

 

 

高まるクラウドサービスの利用

 

業務の効率化や人材不足への対応などのために、クラウドコンピューティングサービス(以下、クラウドサービス)を利用する企業が増えています。

クラウドサービスとは、インターネット上のネットワークを介してアプリケーションを利用できる仕組みのことです。

今年5月に発表された調査結果(※)によると、平成29年のクラウドサービスの利用割合は50.6%でした。この調査で50%を超えたのは初めてのことです。

 

主なクラウドサービスの種類別利用割合を、26年の結果と比較すると下表のとおりです。

 

29年の利用割合が最も高いのはファイル保管・データ共有で、50.9%となりました。26年と比較すると、データバックアップと給与、財務会計、人事の利用割合が10%以上増加しています。間接業務での利用割合が高まっていることがわかります。

また、クラウドサービスの効果については、非常に効果があった、ある程度効果があったと回答した企業の割合が80%を超えています。

 

 

 

 

中小企業庁の2018年版中小企業白書によると、クラウドサービスには次の4つの利点があるとされています。

 

① サーバー等の設備を自ら保有することが不要。技術者の常駐も不要。

② 初期導入コストが低い

③ データ連携によっては、予約情報から売上データを生成でき、日々の決算が可能になる。

④ 企業間連携のツールとしてはクラウドサービスの方がやりやすい。

 

一方、インターネット環境に不具合が生じると業務が滞る、セキュリティ対策はサービス運営会社に委ねられている、といったデメリットもあります。とはいえ、コスト削減や業務効率化という観点からすると、資金や人員に限りのある中小企業にとってクラウドサービスは魅力的なツールと言えます。自社の状況に応じて導入しやすい分野から試してみてはいかがでしょうか。

 

【表2】クラウドサービスの一例

(※)総務省「平成29年通信利用動向調査」

全国の常用雇用者数100人以上の企業を対象に約7,300企業を抽出して行われ、平成30年5月に発表された調査です。表は100~299人規模企業のクラウドサービス利用状況をまとめたものです。

 

 

 

 

RPAって何?

 

新聞等でよく目にするようになったRPAって何でしょう?

RPAとはロボティックプロセスオートメーション(Robotic Process Automation)の略で、ロボットによる業務自動化を表す言葉です。

 

日本は2060年には2.5人に1人が高齢者である超高齢者社会になることが予想されており、生産年齢人口(15歳以上65歳未満)も1990年代をピークに減少し続けています。工場では、生産性を向上させるために既にロボットなどが導入されていますが、RPAはそれをホワイトカラーの業務に拡大していこうというものです。

 

導入することのメリットは、まず時間削減・コスト改善です。

RPAは単純作業や書類が多い部署のデータ化・データの業務フローを自動化することにより、それに係る時間・コストを削減することが出来るとともに、単純作業や書類整理に費やしていた時間を付加価値の高い仕事に割り振れるようになるため、売上拡大にも寄与することができます。

また、ソフトウエアですので、24時間ぶっ続けで仕事をさせても不満を言うこともありませんし、うっかりミスもせず同じ間違いを繰り返したりもしません。また、変化に対してもルールを書き直してあげれば柔軟に対応することができます。

 

ただ、RPAは万能ではなくデメリットも存在します。

考えられるデメリットは、指示が間違っていると本来エラーとなるものがずっと正しいものとして実行され続けてしまうことや、すべてRPA任せになってしまうので、新しい担当者が当初のプロセスの意味がわからず、仕様を変更できなくなるということもあるかもしれません。

 

具体的な導入事例として、買掛金業務の『請求書情報確認~データ入力~入力データ検証~総勘定元帳への転記』という人間が行っていた一連の流れを、最初にスキャナーで請求書情報を読み込めば『データ入力・検証・転記』をロボットが実施、人間は検証結果のチェックのみとなり、ヒューマンエラーの削減と共に、定型作業時間を65%~75%削減出来るそうです。

買掛金だけでなく、売掛金や棚卸資産・経費精算業務にも効果を出すことができますので、経理の効率化を図ることが出来るようです。

 

インターネットの記事によると、電通がRPAを使って月1万時間を超える時間創出、三菱UFJ銀行でも月8,000時間を削減出来たというのがありました。単純に時給1,000円としても月800万円から1,000万円、年間で9,600万円から1億2,000万円の人件費削減となります。

 

中小企業では、上記のような効果を出すのは難しいかもしれませんが、どの業種も人が集まらないという悩みがあると思います。まったく集まらない人材募集広告にお金を使い続けていくより、現状の人員でまわっていくシステムに投資するというのも一つの考え方ではないでしょうか?

近い将来、夜の間RPAがフル稼働し、朝パソコンを付けたら資料作成が終わっているという時代がくるのかもしれません。

 

 

 

 

 

 

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