気づき通信 令和01年06月医業

 

1.会計事務所向けの情報提供、サービス会社より

医療機関向けの、

消費税増税に伴うキャッシュレス・消費者還元事業と医療

医療機関における夏季賞与の支給状況の情報を入手しましたので、添付しております。

2.年金だけでは2,000万円不足する問題

 「年金では2,000万円不足」報道が正しくない。

 本当は報告書を読んで自分の頭で、自分の状況に応じて考えてほしいことを述べています。

キャッシュレス・消費者還元事業と医療

 今秋の消費税率引上げとともに始まるキャッシュレス・消費者還元事業。引上げ後の9ヶ月間、中小・小規模事業者のキャッシュレス手段を使ったポイント還元等を支援する事業ですが、医療機関との関連はどうでしょうか。

医療機関における夏季賞与の支給状況

 厚生労働省の調査結果から、事業所規模別に1人平均支給額などをまとめると下表のとおりです。

■病院

 2018年の1人平均支給額は5~29人が121,203円、30~99人が324,561円です。5~29人では2015年以降、10~12万円台で推移し、30~99人では2018年に前年より20%以上増加しました。きまって支給する給与に対する支給割合は、どちらも1ヶ月未満です。支給労働者数割合と支給事業所数割合は、5~29人では2015年以降は100%で推移し、30~99人では2017年以降は増加傾向にあります。

■一般診療所

2018年の1人平均支給額は5~29人が174,913円、30~99人が186,066円でした。5~29人は2017年に20万円を超えましたが、2018年には14.0%の減少となりました。30~99人では、2017年以降は20万円台を割り込んでいます。きまって支給する給与に対する支給割合は病院と同様、1ヶ月未満が続いています。支給労働者数割合と支給事業所数割合は、5~29人が70%台後半~80%台前半で推移していますが、30~99 人は100%を続けています。

 今年の夏季賞与は、どのような結果になるでしょうか。

年金だけでは2,000万円不足する問題

マスコミ報道で大成功・お客様は金融機関からの金融商品売り込みに騙されないで下さい!

 また、トンチンカンな話の、報道合戦、政治論争が始まりました。

 私のような自営業者がもらえる国民年金の金額は満額で年に78万円です。これでは老後生活に不足することは明らかですね。つまり。不足分を貯金しておく必要があることは常識ですね。

 一方、会社員など厚生年金に加入している方は、過去の給与水準や加入期間、そして、いつから年金をもらい始めたかによっても年金の額は異なります。

 これは人にとって、家族構成によっても異なり、あまりに複雑で政府の日本年金機構のホームページを見てもさっぱり分かりません。50代の方は年に一回送ってくる年金の納付書と年金支給予測額をみて下さい。

 金融庁の報告書では平均で月に19万円、年228万円となっているようです。

 わたしが確定申告をしている感覚では年250万円前後かな…。もっと昔に退職した今は相当高齢の方では300万円代も多いように感じますが…。

 問題の報道では、収入が年金以外を含めても平均21万円/月、支出が平均で26万円/月。つまり月5万円不足している。従って年金が主たる収入になってから20年生きれば1,300万円、30年であれば2,000万円の不足を補う預金が必要だという論法のようです。

 収入と支出の話は、個々の個人個人の家庭レベルで考える話ではないでしょうか?

 収入と貯蓄が多い家庭は、支出も多い、低い家庭では支出も少ない。

 現実には、平均では月に5万円の貯蓄を取り崩して生活しているという話でしょう。

 そもそも年金は、年金に加入していた期間の生涯平均給与水準の平均の60%から50%ぐらいの支給をするという話ではなかったのか?

 誰も年金だけで生活できるとは思っていなかった。

若いときの給与は退職するときの給与より安かったのではないのか?

 将来の生活が不安だから、日本人は貯蓄率が高い。みなさんもっと貯金しましょうという話をさんざん聞かされてきたのではないのか?

 私は、この強引な論法で2,000万円不足しているという話、そのものが疑問です。

 厚労省ではなく、なぜ金融庁がこのような話をする必要があるのか?

 私は、個人的に根拠があるわけではないですが、裏があるように感じます。

 金融庁が監督と育成をしている金融機関(特に地方銀行)は預金・貸金の利ざやも金額も減少して今後ますます苦しくなると金融庁自身が言っています。

 金融庁は銀行などに、貸金だけではなく。収益源を増やすために保険の販売、投資信託の販売などを認めてきました。

金融機関はここぞとばかりに「金融庁の2,000万円不足」の報告書をうたい文句に、「預金者」に投資信託などのハイリスク・ハイリターンの金融商品を売り込みにくるのではないでしょうか。

「高齢社会における資産形成・管理報告書」(2,000万円不足)をまとめた金融庁の金融審議会、市場のワーキンググループのレポートを見ると、委員は大学教授、FP会社、マスコミ、証券会社の関連会会社などであり。オブザーバーにはしっかり全国銀行協会。生命保険協会、投資信託協会などが入っています。

 レポートの内容は別に普通の話しか書いてありません。しかし、今回の「2,000万円不足」の報道は強烈な印象です。

 年代別の老後不安については、現在すでに老後(?)になっている60-70代では、1.健康、2.認知症、3.介護であり、4位にお金が出てきます。

 一方、20代から50代までは、第1位がお金です。

 本文そのものはおだやかな表現ですが、なぜか米国の思慮深い投資家ルールの分散投資の事例、保険会社の個人年金、長期の証券投資などするべきだ、しないのは間違いだという思想で貫かれているようです。

 まぁ、だまされないで下さいね。

 くりかえし言いますが、報告書はまともなことが書いてあります。

 新聞記者がまじめに報告書を読んで報道する事はなく、記者用に金融庁がニュースブリーフを公表し、それがそのまま記事に載るのが通常です。

 とすると、報告書は金融庁の本音を中心に将来の生活資金が年金だけでは2,000万円足りないから投資をしろ、金融庁が作ったIDECOや積立NISAがあるぞ、というところがひとり歩きしていると思います。

 2,000万円不足するという記事も報告書には記載されていません。逆に2,000万円あれば安心だとも書いてありません。一人一人違う生活をおくるわけですから当たり前のことです。年金をもらいはじめたときに2,000万預金があればよいとはどこにも書いてありません。

 20代から70代の全世帯で、現在もっている金融資産よりあと2,000万円もっていれば安心だと感じる人が多いと書いてあるだけです。

 報告書に書いてあることは、一般的に金融に関する知見やライフプランに対する認識をもつ必要性、少額からでも安定的に資産形成を行うこと、長期的に取引できる金融サービス提供者を選ぶことをすすめています。

 金融庁自身が投資信託の手数料が高いのせいで、収益性が悪く損をしている購入者が多い。IDECOや積立NISAに向かないものが多いと金融機関にクレームをつけていたと思いますが。

 証券投資では、長期でハイリスク・ハイリターンといいますが、ハイリスクとは儲ける確率は高いが損する確率も高いという意味ですので、もともと引退が近づいた世代では預金の少ない方は、ハイリスク・ハイリターンの金融商品は比率を下げるというのが資産運用の教科書的な回答ですが…。

注)安倍首相は、経済を拡大させようと一生懸命ですが、そのためには、国民ができるだけお金を使うことが必要です。お金を使うな節約しろという主張は経済の縮小につながり逆効果ですね。

《世帯別の老後の備え》

  現在の金融資産額 老後の備えとして十分な金融資産と自ら想定している金額 差額
20代 244万円 2,333万円 -2,089万円
30代 494万円 2,906万円 -2,412万円
40代 780万円 3,093万円 -2,313万円
50代 1,132万円 3,424万円 -2,293万円
60代~70代 1,830万円 3,553万円 -1,724万円

 

 

 

 

 



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気づき通信 令和01年05月医業

 

 

 

働き方改革の意味

 経団連という日本の大企業中の大企業の集まりの会長が、終身雇用制はもう守れないと述べたと新聞で報道されていました。

 終身雇用制が無理だということは10年以上前からはっきりしていた話です。リストラ報道の繰り返しがあり、そして名だたる大企業がいくつも潰れていきました。

 中高年齢者の雇用を守るために、新規大卒者の採用を控え、若手社員の給料を抑えてきました。

 これにより、正社員になれなかった就職氷河期の人たちから非正規労働者の中年世代が大量に増えてきていて問題視されています。また、高齢者への年金や健康保険の給付をするために、若い学生や研究費などに対する予算が削られてきています。

働き方改革が導入される

 労働者にとっての働きやすさを実現するという働き方改革が導入されます。もともと終身雇用制がなかった中小企業、特に一生懸命働くことで生き残ってきた中小企業にとっては死活問題です。

 しかし、10年のスパンで考えると人の雇用を流動化し、経済社会に強制的に変えていこうという流れになります。

働き方改革はきちんと守っていきましょう

 特に、同一労働、同一賃金ということは、生産性の低い社員と生産性の高い社員との給与の合理性を追求することです。

 それは、長時間労働で生産性を上げる(粗利を稼ぐ)のではなく、その提供しているもの(より高い値段で売れるもの)の価値を重視するということにつながります。

1、長時間労働の禁止

①残業時間は原則月45時間まで。罰則あり。※大企業はこの4月から(中小企業は来年4月)。

②年次有給休暇は年5日以上の有給強制。罰則あり。

 労働時間の長時間化の是正という働き方改革の目的である「労働者にとっての働きやすさの実現」は、「労働時間の適正化」なくして達成できない。従来の限度を超えた働き方が、労働者のメンタルヘルス不調や過労死の原因とされています。

  

2、 同一労働同一賃金の適用

 正規・非正規の不合理格差の解消。深刻化する人手不足を背景に、今後企業は正社員に限らない多様な雇用形態に目を向け、より幅広い人材の活用を実現する必要があります。

3、柔軟な働き方の実現

 柔軟な働き方の実現に向け、出産や育児、介護等のライフステージに応じた働き方(テレワーク や時短勤務など )、労働者のキャリアアップや現場における労働力の供給に寄与する副業・兼業、今後さらにボリュームを増すシニア層の活用が挙げられます。

 そのほかにも、さまざまなテーマで今後の指針について検討されています。

皮肉な見方

 働く時間が減って、社員が休息・リフレッシュしてくれて、生産性を上げてくれればと中小企業の社長が思っても、社員は「副業」に力をいれて疲れきって会社に出社し、生産性悪化につながるのであれば、社長は、社員の成果をみて給与を払うしかなくなりますよね。

 

消費税引き上げ対策

 消費税率10%への引き上げが近づいてきました。

 最近になって、引き上げ時期を再度伸ばすとか言い始めた政治家が出てきて混乱しています。

 もし、再延期となれば、ここ1年間の税務当局や経済産業省の過大なまでの消費税引き上げの広報活動はなんだったのでしょうか?

 引き上げ実施が確定してから、消費税率引き上げへの対策を始めても間に合わないので、消費税引き上げへの対応を再確認してみましょう。

1.消費税率引き上げの内容確認

 今回は5%から8%への引き上げの時と異なり、軽減税率が導入されます。

 売上のうちどれが軽減税率の対象になるのか再確認しましょう。

 ※不明点は、事務所の担当者にお尋ねください。

2.売上に伴う請求書や領収書の記載方式の変更への対応は決めていますか

 店頭でのレジが対応しているか確認しましょう。

 対応してなければ、レジを入替え・改修が必要となりますので、国の補助金を活用されて下さい。(パンフレット参照)

 請求書や領収書などは「区分記請求書等保存形式」が要求されます。これは、軽減税率8%と一般税率10%が存在するため、軽減税率の対象品目はその旨(例:☆や※)と、かつ税率ごとに合計した金額を記載する必要があります。

3.会計システムなどは、消費税率引き上げや軽減税率に対応していますか

 概ね一般的に市販されている会計ソフトはメンテナンス契約をしていると対応済みのようですが、メンテナンス契約をしていない場合はメーカーに問い合わせをしてください。

 当然、会計帳簿でも軽減税率の対象取引であればその旨を記載していきますが、これは会計ソフトで対応していくことになります。

 消費税率の引き上げは5%から8%への引き上げが5年前にもありましたので楽観視されているかもしれませんが、軽減税率は公明党の主張で導入され細かい規定が多いため、混乱と経理など事務の労力の増加が予想されます。

 事務所では改めて、消費税率引き上げと軽減税率のセミナーを開く予定ですのでご参加ください。

 

 

 

 

 



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気づき通信 平成31年03月医業

 

社会福祉法人 会計監査の設置対象法人

社会福祉法人のうち、サービス活動収益30億円超または負債60億円超となる法人は会計監査人(公認会計士による監査)が昨年より義務付けられました。

その監査報酬の平均は441万円であったとのことです。最高で1,200万円、200万円以下もあったとのことです。

私はM&Aなどスポットの監査しか行いませんが、正直いってこれは安いなという感じをもっています。

上場会社を対象とする、いわゆる金融庁の対象となる会計士の責任の重い監査でないこと、及び新規にやさしい(責任の軽い)監査だということ、新しく監査に進出したいと思っている若手の会計士の存在などが集まっての結果だろうと思います。

なお、当初予定されていた会計監査対象の拡大は予想通り、延長されました。

従来の予定では、以下の社会福祉法人に会計士監査が広げられる予定でしたが、今後、会計監査の実施状況、効果、課題等の調査を行い見直していくとのことです。

 2019年4月より収益20億円超または負債40億円超

 2021年4月より収益10億円超または負債20億円超

 

 


医療法人 29年度赤字法人の割合が増加

WAMが経営リポート

 福祉医療機構(WAM、中村裕一理事長)は1月31日、平成29年度医療法人の経営状況のリサーチレポートを公表しました。

 前年度と比べて事業収益対事業利益率は低下し、赤字法人の割合は増加したことがわかりました。

WAMは毎年度、融資先の医療機関等の経営状況について集計・分析します。今回1,284法人を対象に28年度と29年度を比較しました。

1,284法人の事業収益のうち主たる事業(収益額が5割を超える事業)は、病院主体は70.1%、老健施設主体は17.4%、診療所主体4.4%、その他8.1%となりました。

平均の事業収益は、約33.7億円で前年度よりも約4.8億円増加しました。

一方、事業利益は約5,700万円で約1,200万円減っています。事業収益対事業利益率は1.7%と、前年度より0.7%低下しました。

赤字法人の割合は22.5%と、前年度の20.4%から2.1%増加しました。

赤字法人の割合をみると、事業収益規模が20億円以上の法人は20~21%であるのに対し、20億円未満の法人は約24%と高くなっています。

事業収益規模が20億円未満の小規模法人は、実施事業数の平均が2事業に満たずに単一の事業を行う法人が多いことから、「一つの事業に収支が依存するため、事業収益対事業利益のばらつきも大きくなっている」と分析しました。

一方、事業収益規模の大きい法人でも実施事業数が多いほど赤字が少ない傾向がみられたため、「複数の事業を実施することで経営のリスクが分散される効果がある」としています。

(地域医業研究会からの情報)

 

 

所得税確定申告の季節 借入金について思うこと

 所得税確定申告の季節です。個人開業医の先生方の決算をみての感想です。

 もちろん先生方の開業のときからの税務業務をさせていただいて、10年、20年とお世話になっている方々や、ここ最近何年かの間に開業された先生、あるいは、開業後しばらくしてから理由があって当事務所で申告手続きをさせていただくようになった方々など色々です。

 先生方の顔を思い浮かべながら確定申告書に目を通しています。

 まず最初に目がいくのが借入金の残高です。

 私自身が開業したときにある大先輩に言われたことは、「資格商売だ。所長がダメ(病気)になればつぶれてしまう。60歳になるまでには、借入金はゼロになるようにしろ!」

 会計事務所の開業には1,000万円もかかりません。

 もちろん、先生方と開業にかかる資金も全く違います。少ない先生でも5~6,000万円ぐらい、多い先生では2億円ぐらいでしょうか。

 個人業種ごとの福岡国税局の申告統計からもわかるように医師の先生の平均的所得は2,160万円から2,380万円の間です。

 私は住宅ローンも含め借入金は数年前になくなってしまいましたが、ほっとしたことを覚えています。

 開業して相応の年数が経たれた先生方は、ほとんど借入金が終わり、もしくはほぼ目途がつき老後資金が既に、さらにこれからも貯まっていく一方だろうと思います。

 私のお客様はほとんどが初代の先生方ですので、生活費もしっかりコントロールされていらっしゃるようです。

 いくら所得があっても個人支出(所得の必要経費にはなりません)が多ければ、お金は貯まっていきませんから・・・。

福岡国税局の統計(平成29年)
所得税申告 事業者 人数 主たる者 所得金額
医療 診療所 2,366 2,147 51,275百万円
   歯科医 3,239 3,079 27,657百万円
弁護士 1,094 958 9,850百万円
税理士会計士 1,976 1,548 12,977百万円

 

 

 

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気づき通信 平成31年02月医業

新社会人が心得ておくべき最も大切なことは、『自分の稼ぐ力への投資』です。

新社会人のための資産運用法

 新社会人が心得ておくべき最も大切なことは、『自分の稼ぐ力への投資』です。

具体的に言うと、仕事を早く覚えること、仕事に関連する知識やスキルを強化することに対して、自分の時間・お金を惜しみなく投入することです。自己投資に回すために資金をどう運用するか?は、新社会人にとって一番重要なことだと思います。

「マネックス証券」が行ったアンケート調査によると、もし自分が新社会人だとしたら初任給を何に使うかという問いに対し、「投資・資産運用」が4位にランクインしています。

また、いつから投資を始めたかったか?という問いに対しては、約8割が「未成年」もしくは「20代」と回答しています。

その理由としては、「投資を始めるのが早ければ早いほど投資に対する意識が変わるのが早くなるため」や、「早めに少額でも投資しておけば、お金の余裕ができた年代にもう少し自己投資に積極的になれたと思うので」などが挙げられています。

確かに、投資は自分も稼ぐ一方で金融資産も働かせることによって、二つの収益が生まれる態勢を作ることができ、資産運用法のメインテーマとも言えます。

ただ、投資は自分のためにするものであり、銀行の口座に眠っているお金が投資に回ることで国や経済全体が元気になるとか、企業の株式に投資することでその企業を応援するといったことではなく、投資をする本人に、どうプラスになるかが重要なのです。

また、どれだけプラスになるか?ということだけでなく、損をしてもいいと思える金額の計算をして、万が一の場合の対策も忘れてはいけません。それができずにリスクを直視できないような人は、投資を始めるべきではありません。

よく言われる長期投資でリスクが縮小するというのは誤りで、長期であればあるほど自分の予測を忘れ、当たった場合のことをより多く覚えているため、実感として長期の方が当たりやすいように考えてしまうだけで、長期投資にリスク低減効果はありません。

 投資の他にも、運用益が非課税となる『つみたてNISA』や、掛け金が所得から控除されて所得税・住民税が節約できる『確定拠出年金』など、資産運用法は多々あります。

人生の豊かさにおいて、自分の稼ぎを充実させることは重要なことです。そのための資産運用なのですが、運を用いると書くぐらいですから、運用に絶対はありません。

 今では、小学生でさえ投資をしている時代ではありますが、これほどまでにお金についての教育をタブーとしているのは、日本くらいだと私は思います。

 一番重要な自己投資にお金を回すために、あらゆる危険やリスクに対応できるようにあらかじめ資産運用の勉強をしていなければならないのです。

(記:池松)

気づき通信 平成30年12月医業

中小企業が求めている会計まわりのクラウドサービス

 10月中旬に東京で会計事務所博覧会に参加してきました。会計事務所向けの色々なソフトやサービスを提供している会社が展示ブースを設け説明会を行っています。

 最近の話題についてのパネルディスカッションも開かれていました。

 その中でマネーフォワードの辻社長が登場しました。

 マネーフォワードは東証マザーズ上場で売上45億円、当期損失7億円程度、5期連続41億円の赤字という業績ですが、増資を繰り返して純資産36億円という状況で近くさらに90億円の増資を行う予定でクラウド会計に挑戦し続けている会社です。

 世の中からは、クラウド会計が次の世界をひっぱるとして期待を集めている会社です。

 次々と買収を繰り返し、経営分析をする会社、自動仕訳システムを開発する会社などを買収してきましたが、今年の8月にスタートアップ段階の福岡市内の従業員4名の会社をグループ会社にしたと発表しました。

 その会社は、一般の中小企業に対して「クラウド会計(マネーフォワードやFreee)」等の財務会計ソフトの導入のお手伝い、指導、クラウドでの勤怠管理や給与ソフト導入の手伝い、「エアレジ」などの売上分析や会計のPOSレジアプリの導入など、いわゆるバックオフィスのソフト導入のお手伝い、それに補助金の申請などを行っているとのことです。

 辻社長の話によると、このようなニーズが特にスタートアップ期の社長に強いとのこと。

 考えてみれば、これと同じことを専業として行っているわけではありませんが、私どもの事務所でもとぎれとぎれに行っています。ここに新しいニーズがあるとは思いもつきませんでした。

 来年からは真剣に取組むべきサービスだなと思いました。

 ITの基本的な指導から始める必要がある会社も多いようですが。。。

 ただし、顧問先は一定の成長をされていますからお金がもらいにくいサービスであると危惧していますが。。。

来年のスケジュール カレンダーの問題

 来年の計画を立てられているお客様も多いことでしょう。

 来年のカレンダーと会社のスケジュールを計画するうえで特に頭がいたいのは、来年のゴールデンウィーク(4月27日(土)から5月6日(月)まで)の10連休問題です。

 1.社員の年間働く日を日数で決めている会社は、いつを休みにするかというだけの問題だけで、働く日数、労働時間が減るわけではありません。

 自社のまわりで見ていますと年間254~256日がおおいようです。

 一方、就業規則で土日及び国民の休日を休みとしている会社は、もろに働く日数、労働時間が減少します。生産性は落ちないでしょうか?

 2.仮に10連休中が休日となる会社が、仕事の関係で出勤してもらうと休日出勤手当の問題が生じます。

 3.給与計算の問題も生じる会社があります。

 一般の会社では、給与支払日が金融機関の休日に当たるときは、その前日に給与を支給すると定めている会社が多いようです。

 本来、翌月5日払いの会社(当事務所)では4月26日(金)が支給日になります。

 そして、給与の銀行振込みの銀行手数料を無料にするためには、さらにその3日前(4月23日)までには銀行の振込み手続が必要になります。

 銀行に関しては、10月9日から一部の金融機関を除き、24時間365日、他行あてでも即時振込することが可能になりました。ただ、総合振込や給与振込は対象外のようです。

 銀行の支店は10連休でしょう。

 これでは、あまり意味がありませんので、せめて来年の10連休のときだけでも解禁してもらいたいと思います。

 4.会社とは関係ありませんが、連休中現金が必要になってCDからお金をおろす人は、手数料がかかるのではないでしょうか。

 御 挨 拶

 今年も1年間大変お世話になりました。

 新年も幸多き年でありますようお祈り申し上げます。

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気づき通信 平成30年11月医業

 

 

中小企業の社長が65歳から年金をもらう方法

 

年金のうち、老齢厚生年金は65歳から支給が原則です。

しかし、中小企業のオーナー社長で、65歳で退職し働かない人は少ないでしょう。

 

70歳までは働いている人(社長も含まれます)は、社会保険料(厚生年金保険料を含む)を払わねばなりません。実際は、会社が給与・賞与から天引きして納付します。

なお、70歳以上になれば厚生年金保険料は収める必要はありません。

 

一方、老齢厚生年金は、給与・賞与の平均額に応じて支給制限があります。

A支給停止額(月額)=(年金月額+月給+1年間の賞与÷12-46万円)÷2

 

単純に言えば、本来の年金支給予定額(月額)と給与・賞与との平均額(月額)の合計が46万円を超えていれば、その超えている額の半分の額が年金の支給停止額とされ、本来の年金月額から差し引かれて支給されます。

逆に言えば、今、本来もらえる年金の月額が25万円(年300万円・これはとても高い水準です)とすれば、月71万円以上の給与の社長は年金支給停止額が25万円となり老齢厚生年金はゼロとなります。

月100万円、年1,200万円の役員報酬をもらっている社長はよくみかけますが、年金をもらえないでしょう(70歳を超えても、この支給停止は変わりません。自分の給与から厚生年金を払わなくても良くなるだけです)。つまり、働くことへのペナルティです。

 

年金をもらう特別の方法もあります。

それは、Aの計算式でいう月額+1年間の賞与÷12が、実際の額ではなく賞与は1回150万円の頭うちで、仮に一度に1,000万円の賞与をもらったとしても150万円とみなすということです。

なぜかは私には分かりません。とにかく、このように社会保険庁が決めています。

 

とすると、月給を100万円、年収で1,200万円もらう社長は年金をもらえないが、月給8万円、賞与を年1回1,104万円もらう社長は年収1,200万円もらっても支給停止ゼロ。つまり年金を満額もらえます。

支給停止=(年金月額25万円+月給8万円+賞与年額150万円÷12-46万円)÷2=ゼロ

 

これは、社会保険の話です。

 

 

 

 

 

一方、所得税法人税の世界ではちがいます。

社長個人として役員報酬1,200万円もらえば1,200万円に対応した所得税がかかります。当然です。

 

法人税の世界では、毎月一定の役員報酬を支払う場合には、経費・損金になりますが、賞与を払う部分は経費・損金にならないというのが原則です。

ただし、事前に○月○日に役員賞与○○○円を、毎月の給与○○円を支払うという届出書を税務署に提出している場合には、全額経費・損金となります。

このことを正確に知りたい方は、顧問の社会保険労務士さんへお尋ねください。

 

年金はひたすら複雑に感じます。

 

「さらに一言」

厚生年金に加入している方は、65歳から年金をもらい始めるのが原則ですが、これが2つの種類の年金からなっています。

・老齢基礎年金(一般に国民年金と言われています)

月額6万円が最高

加入期間により異なる

・老齢厚生年金(在職中の給与水準によって金額が異なる)

 

支給制限があるのは、この老齢厚生年金の部分の話です。

 

ここをお間違えなく!!

つまり、老齢基礎年金は、とにかくもらう手続きを忘れないでください。

 

注)年金は65歳になったら自動的にもらえるのではなく、自分でもらう手続きをしないともらえません。

 

 

 

 

 

相続の話題

 

1.遺言書はどれくらいの人が作っているのだろうか?

 

「自筆遺言書」

家庭裁判所で相続発生後に確認を受けないといけないとされています。

そこで、家庭裁判所の統計を見ますと、2000年が1万件から2016年1万8000件に近づいているようです。

実際には、自筆証書遺言があっても、その遺言書どおりに財産を相続すると分割するためには、あえて遺言書の確認を受けずに、遺産分割協議書をつくれば良いわけですから、もう少し自筆証書遺言書は多いのではないでしょうか?

 

注)来年2019年から2020年にかけて、遺言書の作成方法、保管方法のルールが変わることになっています。もう少し、作りやすくなりそうです。

 

 

「公正証書遺言」

これは、公証人役場での作成件数(亡くなった人の公正遺言書の件数ではありません)は2016年は105千件、2017年は110千件となっています。

 

単純に2016年で見ると、自筆遺言証書と更生証書遺言を合わせて122千件、一方、2016年に亡くなられた方は約131万人ですから9%以上のケースで遺言書がありそうです。

 

 

2.身寄りのない人の相続財産は特別縁故者のもの 毎年400億円が国のものに

身寄りがない人が死亡し、財産の受け取り手がいない場合、家庭裁判所が利害関係人もしくは検察官の申立てで「相続財産管理人」を選任する。

管理人は被相続人の債権者に相続財産から弁済し、残りが国庫に納まることになるのが法律の定めです。最高裁判所によると、国庫に入る財産額は毎年400億円にもなるそうです。

 

ただし、相続人がいない状況でも必ずしも国に財産が移るわけでもありません。

相続人がいない被相続人の財産は、被相続人と生計を一緒にしていた人や介護・看病をしていた人などの「特別縁故者」に該当する人であれば受け取れます。代表的な特別縁故者は内縁の妻や夫です。裁判所に特別縁故者と認められれば則産を受け取ることが可能となります。

 

内閣府によると、ここ数年の婚姻数は毎年60万組台で推移しているといいます。第一次ベビーブーム世代が25歳前後の年齢を迎えた昭和45~49年の年間100万組と比べると、未婚率は大幅に上がっています。法律上の配偶者や子がいなければ財産が国のものになる可能性が高いので、遺言の作成や養子縁組などで財産の引き受け手を事前に決めておくのが賢明だと思います。

 

 

 

 

 

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気づき通信 平成30年09月医業

 

 

所長たる私は、iPhone、iPad、それにデスクトップパソコン(Windows)を用いて仕事をしています。プライベートでも多少それらを使っています。そのなかで見つけた無料や安いソフトを1つずつ紹介していきたいと思います。

 

皆様の方がよくご存知でしょうし、活用しておられると思いますが・・・。

うちの奥さんは知らないことが多いので念のために紹介していきます。うちの娘などは、本当によく知っていますので、娘から教えてもらっています。本当に若い人の理解力は素晴らしいと思います。

昔々、私の母親がどうしてもVTR(ビデオ)の予約の仕方が分からず、子供だった私がいつも代わりにVTRの予約をしてあげていたことを思い出してしまいます。

 

今回は第1回目です。

 

『Googleフォト』というソフトを紹介します。

 

Google(グーグル)という会社があります。今は持株会社アルファベットという会社に代わってGoogleは子会社になっています。

「Googleというインターネットの検索画面」でWeb検索をほとんどの方は利用されていることと思いますが、Googleは検索を通じて広告のターゲットデータを集めそれを利用して儲ける一方、Googleの検索を含めた多くのサービスを無償で提供してくれています。

その1つが「Googleフォト」です。

今の時代、写真はiPhoneなどのスマートフォン携帯やデジタルカメラで撮りますが、ほとんど物理的な写真は作成せずデジタルデータで保存しています。このデータを無料で保管しますよというのがGoogleの提供する「Googleフォト」です。

 

このソフトは、「クラウド」に写真のデジタルデータを保存し、いつでも手持ちのスマートフォン(iPhoneやAndroid)やiPad等のタブレット、デスクトップのパソコン(macやWindows)でも見ることができます。

一定の条件は付きますが写真の枚数は無制限ですし、Googleフォトのソフトをスマートフォン(iPhoneやAndroid)にダウンロードさえしておけば撮影した写真やビデオは自動的にクラウドにバックアップされ整理されるのでスマートフォンの容量が不足してきたときは、スマートフォンの中の写真データを削除して容量をあけることができます。勿論、クラウドにバックアップされた写真データは削除されませんので自由に見ることができます。

 

 

 

次に、どうすればこれを使えるのでしょうか?

 

 

デスクトップPCでGoogleの検索画面右上を押して、(風車のマーク)を押します。

AppleのiPhoneやiPad用のソフトはApple Storeから、Androidスマートフォンやタブレット用のソフトはGoogle Payからインストールできます。

 

また単に保管してくれるだけではなく、日付順や写真を写した場所別に、さらには写っている主な人別(顔写真で識別)にというようにアルバムを作ってくれたりしますし、友人や家族とも共有できます。

 

私は、この「Googleフォト」のすばらしさにしびれました。

 

 

(注)Googleの色々なソフトは無料で使えます。

原則としてG –Mailアドレスでアカウントをとる必要がありますが、自分が用いている他のE-Mail(携帯メールアドレスも可)アドレスでも取得することができます。

 

 

よく分からないことは身のまわりの若手か、事務所の人にたずねてください。

 

 

 

 

 

役員退職金の損金算入額の妥当性について

 

役員退職金の損金算入額(税務上経費として認められる金額。以下同じ。)の妥当性が近年問題となっています。

 

今年1月の最高裁で結審した「残波裁判」では、人気泡盛「残波」を製造する比嘉酒造の創業者が月々の役員報酬と高額な役員退職金の損金算入額の妥当性が争われていました。

それでは、損金算入が妥当な役員退職金とは何か?ということになります。

役員退職金の金額を算出する明確な規定は税法や通達には存在しませんが、おおむね以下の計算式が用いられています。

 

「役員退職金の損金算入額=最終の役員報酬月額×役員勤続年数×功績倍率」

 

ここで、争点となるのは2つあります。

①最終の役員報酬月額

②功績倍率

 

②の功績倍率については、相場では「3倍」までとされています。なぜ、「3倍」なのかというと、昭和40年~50年代にあったいくつかの裁判で、「3倍が妥当」という判例が出ているからといえますが、数十年たった今も変わらず使われています。

しかし、「3倍までなら問題なしか?」というとそうとも言い切れません。別の判例では、「1.18」、「2.5」、「1.4」、「2.3」とされたものもあり、一概には「3倍で安全」ということが言えません。

また、最近の判例で出た、今新しい功績倍率の考え方として、「平均功績倍率の1.5倍」があります。

 

平均功績倍率とは、類似法人の役員退職金の実際支給額などをもとに計算されます。

 

しかしながら、判例では、納税者が同業他社の退職金を参考にするためのデータがないため、ある程度までの許容範囲を認め、具体的な功績などによって個々に判断されるべきとされました。

 

この判例は、納税者が持つ情報が少なすぎる点を考慮した判決が下されたことは画期的といえます。

 

この、「平均功績倍率×1.5」が役員退職金の“新常識”になるかどうかは今不明ですが、このような判例が出たことは、既存の「3倍」からの動きが少し始まったと言えるでしょう。

 

 

 

 

 

事例として、税務調査等で役員退職金の損金算入額が認められなかった場合の追加税額、役員退職金を受け取った時の個人の所得税及び住民税がどのくらいかかるのか解説します。

 

前提として、会社が実際に支払った役員退職金が1億円、税務調査等で損金として認められた役員退職金が5,000万円、役員勤続年数が30年とします。

 

 

・法人側 追加で納税する法人税及び加算税

【支払った役員退職金1億円-損金を認められた役員退職金5,000万円=否認された役員退職金5,000万円)×実効税率(30%)=追加納税額1,500万円と加算税150万円(10%)※1】

※1 重加算税になる場合は35%

 

・個人側 退職金に係る所得税・住民税

【1億円-(800万円+70万円×[30年-20年])×1/2=4,250万円(退職所得)】

【4,250万円×55%-490万円=1,848万円(所得税・住民税)】

※2  税務調査等で5,000万円否認されたとしても受け取った個人の所得税・住民税に変わりはありません。

 

 

 

役員退職金は、会社が功労者に対して報いる最後で最大の機会である以上、多く支払いたい、多く受け取りたいと思うのは当然です。

 

最後に、役員退職金を算定する上で最も難しいのは、経営者の功績を数字にするところですので、役員退職金を考えていらっしゃる場合は、当事務所の所長、担当者にお知らせ下さい。

 

否認リスクを極力抑えた上で、長年の経営努力に最大限報いる役員退職金を考えたいと思っております。

 

 

 

 

 

 

 

 

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気づき通信 平成30年08月医業

 

 

高まるクラウドサービスの利用

 

業務の効率化や人材不足への対応などのために、クラウドコンピューティングサービス(以下、クラウドサービス)を利用する企業が増えています。

クラウドサービスとは、インターネット上のネットワークを介してアプリケーションを利用できる仕組みのことです。

今年5月に発表された調査結果(※)によると、平成29年のクラウドサービスの利用割合は50.6%でした。この調査で50%を超えたのは初めてのことです。

 

主なクラウドサービスの種類別利用割合を、26年の結果と比較すると下表のとおりです。

 

29年の利用割合が最も高いのはファイル保管・データ共有で、50.9%となりました。26年と比較すると、データバックアップと給与、財務会計、人事の利用割合が10%以上増加しています。間接業務での利用割合が高まっていることがわかります。

また、クラウドサービスの効果については、非常に効果があった、ある程度効果があったと回答した企業の割合が80%を超えています。

 

 

 

 

中小企業庁の2018年版中小企業白書によると、クラウドサービスには次の4つの利点があるとされています。

 

① サーバー等の設備を自ら保有することが不要。技術者の常駐も不要。

② 初期導入コストが低い

③ データ連携によっては、予約情報から売上データを生成でき、日々の決算が可能になる。

④ 企業間連携のツールとしてはクラウドサービスの方がやりやすい。

 

一方、インターネット環境に不具合が生じると業務が滞る、セキュリティ対策はサービス運営会社に委ねられている、といったデメリットもあります。とはいえ、コスト削減や業務効率化という観点からすると、資金や人員に限りのある中小企業にとってクラウドサービスは魅力的なツールと言えます。自社の状況に応じて導入しやすい分野から試してみてはいかがでしょうか。

 

【表2】クラウドサービスの一例

(※)総務省「平成29年通信利用動向調査」

全国の常用雇用者数100人以上の企業を対象に約7,300企業を抽出して行われ、平成30年5月に発表された調査です。表は100~299人規模企業のクラウドサービス利用状況をまとめたものです。

 

 

 

 

RPAって何?

 

新聞等でよく目にするようになったRPAって何でしょう?

RPAとはロボティックプロセスオートメーション(Robotic Process Automation)の略で、ロボットによる業務自動化を表す言葉です。

 

日本は2060年には2.5人に1人が高齢者である超高齢者社会になることが予想されており、生産年齢人口(15歳以上65歳未満)も1990年代をピークに減少し続けています。工場では、生産性を向上させるために既にロボットなどが導入されていますが、RPAはそれをホワイトカラーの業務に拡大していこうというものです。

 

導入することのメリットは、まず時間削減・コスト改善です。

RPAは単純作業や書類が多い部署のデータ化・データの業務フローを自動化することにより、それに係る時間・コストを削減することが出来るとともに、単純作業や書類整理に費やしていた時間を付加価値の高い仕事に割り振れるようになるため、売上拡大にも寄与することができます。

また、ソフトウエアですので、24時間ぶっ続けで仕事をさせても不満を言うこともありませんし、うっかりミスもせず同じ間違いを繰り返したりもしません。また、変化に対してもルールを書き直してあげれば柔軟に対応することができます。

 

ただ、RPAは万能ではなくデメリットも存在します。

考えられるデメリットは、指示が間違っていると本来エラーとなるものがずっと正しいものとして実行され続けてしまうことや、すべてRPA任せになってしまうので、新しい担当者が当初のプロセスの意味がわからず、仕様を変更できなくなるということもあるかもしれません。

 

具体的な導入事例として、買掛金業務の『請求書情報確認~データ入力~入力データ検証~総勘定元帳への転記』という人間が行っていた一連の流れを、最初にスキャナーで請求書情報を読み込めば『データ入力・検証・転記』をロボットが実施、人間は検証結果のチェックのみとなり、ヒューマンエラーの削減と共に、定型作業時間を65%~75%削減出来るそうです。

買掛金だけでなく、売掛金や棚卸資産・経費精算業務にも効果を出すことができますので、経理の効率化を図ることが出来るようです。

 

インターネットの記事によると、電通がRPAを使って月1万時間を超える時間創出、三菱UFJ銀行でも月8,000時間を削減出来たというのがありました。単純に時給1,000円としても月800万円から1,000万円、年間で9,600万円から1億2,000万円の人件費削減となります。

 

中小企業では、上記のような効果を出すのは難しいかもしれませんが、どの業種も人が集まらないという悩みがあると思います。まったく集まらない人材募集広告にお金を使い続けていくより、現状の人員でまわっていくシステムに投資するというのも一つの考え方ではないでしょうか?

近い将来、夜の間RPAがフル稼働し、朝パソコンを付けたら資料作成が終わっているという時代がくるのかもしれません。

 

 

 

 

 

 

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気づき通信 平成30年06月医業

消費税率の引き上げ 軽減税率の導入

平成31年10月1日 準備が必要なことを理解してください

 

消費税率(地方消費税を含む)は8%から10%に引き上げられます。あと1年3ヶ月後の平成31年10月1日からです。

今回の消費税率の引上げには税理士会が課税業者の事務コストの負担があまりにも大きすぎるため反対していた軽減税率が導入されます。

前回の5%から8%への消費税率引き上げの時以上に大きな負担が会社にかかってきます。

軽減税率は、酒、外食を除く飲食料品と定期購読の一部の新聞については8%の消費税率のまま据え置くものです。

消費税率の納付する消費税の計算は次の計算式です。

納付する消費税 = 売上にかかる預かった消費税 - 仕入にかかった支払った消費税

 

軽減税率は食料品等の売上がある事業者だけに関係する話ではありません。食料品等の売上がなく、売上の全てが10%の消費税率であったとしても、例えば、会議費や交際費として飲食料品を購入した場合は、仕入にかかった支払った消費税は8%で計算する事になります。

 

従って2つの事が要求されています。

売上に係る請求書については区分記載請求書保存方式と呼ばれる形で、仕入に係る消費税が8%なのか10%なのかを証明する為に消費税率ごとに別に記載した区分記載請求書を会社は保存しておく必要があります。(逆に言えば、売上の請求書を出す側は区分記載請求書のフォームで請求しなければならない)且つ、その帳簿に区分記載請求書に基づく消費税が8%なのか10%なのかとういう事を記載していく必要があります。

このため、レジ等の新規購入については(上限100万円)、受注管理システム(上限1,000万円)の補助金が国からもらえることになっています。

また、8%、10%を個別の取引ごとに区分して記録していくために会計システムも全面的に置き換わる事になると思います。

いずれにしても、消費税の引き上げ、特に軽減税率の導入により大変な負担が事業者にかかってくるということを御理解いただきたいと思います。

関税会や国税庁、国税局、商工会議所などで順次説明会が開かれていきますので、出来るだけ経理担当者を参加させてください。

添付しているのは、ある国税局が発行した軽減税率制度対応準備の為のチェックリストです。ご参考にしてください。

注)会計士協会のホームページを見ていましたら、早速軽減税率対策補助金の詐欺も始まっているとのことです。

 

 

 

 

マイナンバーの記載率 全国平均83%台

 

申告書でマイナンバーの記載義務は税務当局から強制されていくのでしょうか?

 

所得税の申告書には、マイナンバーを記載することになっています。

しかし、マイナンバーの導入時に秘密の重要な番号だという国のアナウンス効果が高かったため、逆に反発もおき、税務当局は記載しなくても良いという形にゆるめてスタートしました。

 

2年目はどうなったのでしょうか?

所得税の申告書への記載率は全国平均83.5%で、マイナンバーの記載が義務付けられた初年度である前年の82.9%から微増となりました。

また、個人消費税の申告書の記載率の全国平均は74.2%、贈与税は82.1%でした。いずれも所得税の申告書と同様に沖縄所管轄の納税者の記載率が最も低くなっています。

 

なお、マイナンバーの記載は国税通則法などで義務とされているが、不記載に対する税法上の罰則は設けられていません。

 

今後、罰則や罰金などの形でマイナンバーの記載が強制化されていくのでしょうか?

 

 

 

 

IT化に補助金が活用できます 「IT 導入補助金」

 

現在、平成29年度補正予算「サービス等生産性向上IT導入支援事業」として、「IT導入補助金」の公募が行われています。これは、ソフトウェアやサービス等のITツールを導入する中小企業・

小規模事業者等を支援する補助金で、導入経費の一部が補助されます。

さまざまな業種、さまざまな課題に対応した補助金です。業務の効率化や売上アップ等のために

IT ツールを取り入れるなら、この機会をお役立てください。

 

■補助金を受けるには

この補助金では、IT導入支援事業者※が導入から申請・手続き、アフターフォローまでをサポートします。対象となるのは、IT導入支援事業者が登録しているITツールの導入費用。様々な課題・ニーズに対応したITツールが登録されています。

 

※IT 導入支援事業者

当補助金事業の登録・認定を受けたIT ベンダー・サービス事業者です。IT 導入を提案、サポートする他、当補助金の交付申請や実績報告をみなさまと共同で作成し、代理で申請を行います。

 

【補助金の額】

上限額      50万円

下限額      15万円

補助率      1/2以下

 

 

 

【こんな活用方法があります】

・顧客管理システムの導入

顧客の要望や注⽂履歴をIT ツールで記録することで、きめ細やかなサービスを実現。リピーターの獲得につながります。

・在庫管理システムの導入

在庫管理を⼀括データ化して、業務効率を改善。社内の連絡や取引先との連携も円滑になります。

・コミュニケーションツールの導入

帳簿や書類をIT 化して、作成・提出の時間を短縮。早番・遅番等、出勤時間の異なる従業員同士の情報共有もスムーズになります。

・車両管理システムの導入

効率的な配⾞を組めるようになり、従業員の勤務時間の短縮につながります。

・予約管理システムの導入

予約状況を⼀元管理して予約時のミスを防⽌。新規顧客獲得や予約率向上に役立ちます。

 

 

 

 

 

■申請・手続きの流れ

以下の手続きは全て「IT 導入補助金」のホームページ(https://www.it-hojo.jp/)で行います。

 

① 経営診断ツールでの診断・ITツールの選択等(交付申請の準備)

まず最初に、「IT導入補助金」のホームページにある「経営診断ツール」で診断を行い、その結果等をもとにITツールやIT導入支援事業者を選定します。また、同ホームページにて「SECURITY ACTIONへの宣⾔(セキュリティ対策自己宣言)」を行います。

 

② 交付申請(IT導入支援事業者による代理申請)

IT導入支援事業者と商談を進め、交付申請の事業計画を策定します。「IT導入補助⾦」ホームページに「申請マイページ」が設けられ、必要な情報登録等はここで行います。この時、IT導入支援事業者がみなさまの情報を取りまとめ、代理で申請を行います。

 

③ ITツールの発注・契約・⽀払い(補助事業の実施)

「交付決定」を受けた後に、ITツールの発注・契約・支払い等を行うことができます。交付決定の連絡が届く前に発注・契約・支払い等を行った場合は、補助⾦の交付を受けることができません。ご注意ください。

 

④ 事業実績報告

補助事業の完了後、実際にITツールの発注・契約、納品、支払い等を行ったことが分かる証憑を提出します。IT導入支援事業者が事業実績報告に必要な情報・証憑を取りまとめ、代理で報告を⾏います。

 

⑤ 補助金交付手続き

補助金額の確定後、「申請マイページ」で補助額を確認します。その後、補助金が交付されます。

 

⑥ 事業実施効果報告

事業終了後5年間(計5回)にわたり、毎年4月1日から翌年3月末日までの1年間における生産性向上等に関する情報について、事務局に事業実施効果報告をします。1回目の事業実施効果報告では、2018年4月1日から2019年3月末日までの期間(1年間)の情報を、2019年4月以降に報告することとなります。


※⼀次公募での予算の執⾏状況により、二次公募以降は変動する可能性があります。

※中小企業・小規模事業者等(1 法人・1 個人事業主)当たり、1回のみ申請することができます。

※昨年度「サービス等生産性向上IT 導入支援事業」に採択された事業者も申請できます。

※⼀次公募で不採択となった場合でも、二次公募以降の公募に申請することができます。

 

 

 

 

 

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税務署への申告にエクセルが利用できるようになる

 

ITを活用し色々な仕事の合理化を図っていこうというのが日本の国の大方針です。

税金の世界でも申告や届出について電子申告を使いなさいという方針はますます強化されています。

平成32年4月から資本金1億円超の大会社は法人税と消費税の申告、及び、届出に関する色々な明細書等全て電子申告(インターネット経由)でしなければならない事になりました。つまり、色々な表をインターネットで出しなさいというルールです。

しかし、掛け声だけではうまくいきません。電子申告が始まったのは10年以上前です。対応するソフトが上手に作られている必要があります。

 

今一番使われているパソコンの表計算ソフト エクセルなしでは日常の経理業務はうまく動きません。ところがこのようなエクセルは電子申告には使えないというルールでした。

なぜかというと、セキュリティ重視なのか、それともエクセルのようなソフトを使うと電子申告を作った会社が儲からない制度なのか、どちらなのかは分かりません。

例えば売掛金の明細データのようなものは、会社はエクセルで加工していても、電子申告ではエクセルデータではなく、国が作ったソフトの枠に移し数字を入れ直すという事が必要でした。要するに世間一般では普通に行われていることを電子申告ではそのまま利用出来ないという不合理がありました。

そこで、とうとう電子申告の世界でもエクセル(エクセルデータに容易に変えられるCSV形式)が大幅に認められる事になりました。

国が電子申告を行えと言いながらも、電子申告を行うためには大変な手間暇がかかるソフトを開発していたわけですので矛盾する話ですよね。

ようやくエクセル形式が使えるように変わる予定です。国がエクセルの標準フォームを提供し、そのフォームの形でエクセルデータをまとめて電子申告することになりそうです。これは、平成31年4月以降の申告から、決算書等については平成32年3月以降の申告から利用されるとの話です。

 

税理士会がエクセルファイルを使えるようにしてくれと要望をし始めてから何年間たったのでしょうか…。日本の国の電子化はちくちくとして進みません。

 

 

医療法人1法人あたりの交際費等の推移

 

平成30年度税制改正で、中小企業の交際費課税の特例が2年延長されました。ここでは、今年

3月に発表された「会社標本調査結果」の最新版などから求めた、医療法人1法人あたり年間の交際費等支出額の推移をご紹介します。

利益計上法人の平均は209.0 万円

 

直近3年分の医療法人1法人あたり年間の交際費等支出額を、資本金階級別にまとめると下表のとおりです。

利益計上法人全体では、26年度以降は200万~210万円程度で推移し、平均で209.0万円になりました。資本金階級別では1,000万円以下の階級は、200万円未満となっています。資本金が1,000万円超の階級では200万円を超え、5,000万円超になると300万円を超える金額になっています。

 

欠損法人の平均は151.5 万円

 

欠損法人全体では26、27年度は140万円台でしたが、28年度は159.5万円に増加しており、3年間の平均は151.5万円となりました。

資本金階級別にみると、5,000万円以下の階級では200万円に届かない金額で推移していますが、5,000万円超の階級になると、200万円を超えています。

 

自院の交際費等支出額は多いのか少ないのか、このデータと比較してみてはいかがでしょうか。

 

 

 

 

 

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